SUFAはエアロゲルと呼ばれる高断熱素材の一種です。

1931年にスティーブン・キスラーによって発明されたエアロゲルは、地球上の固体の中で最も軽く、最も屈折率が低く、最も断熱性能の高い素材です。
「凍った煙」などと称されるように、エアロゲルはその90%以上が空気でできています。

エアロゲルは、超臨界乾燥装置という、非常に高価な装置を用いなければ作ることができませんでした。そのため製造コストが跳ね上がり、作製可能なエアロゲルのサイズは装置の大きさに依存してしまい、現実的なコストで生産できなかったため、これまで実用化されてきませんでした。

ティエムファクトリは京都大学との共同研究の結果、この超臨界乾燥装置を用いないエアロゲルの開発に成功しました。それがSUFA(=Super Functional Air)です。SUFAは常圧での作製が可能なため、乾燥装置のサイズに影響を受けず、大判のモノリス(透明板状)を生産することが想定できます。また、SUFAの骨格は柔らかく、非常に微細であり、またそれ自体に強力な撥水性を持っているため、従来のエアロゲルより扱いやすく、透明度も高く、劣化も起きにくいという特徴を併せ持ちます。

SUFAモノリスの量産に成功すれば、ティエムファクトリは世界初の透明断熱材サプライヤーとなります。